2021年に大分市で発生した時速194キロの衝突死亡事故の控訴審が、2025年9月29日に福岡高等裁判所で開かれ、即日結審した。
被告の元少年(当時19歳、現在24歳)は公判に出廷せず、遺族はこれを残念がる会見を行った。
判決は2026年1月22日に予定されており、危険運転致死罪の適用が争点となっている。
この事故は交通安全と法改正の議論を呼び、読者が最新情報を求める中で、被告の態度や裁判の行方を詳しく解説する。

事故の概要と一審の経緯
事故は2021年2月9日夜、大分市大在の県道(法定速度60キロ)で起きた。
当時19歳の被告が運転する乗用車が時速194キロで直進し、右折してきた会社員・小柳憲さん(当時50歳)の車に衝突。小柳さんは死亡した。
一審は2024年11月、大分地方裁判所で裁判員裁判として行われた。
検察側は自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死)を主張し、懲役12年を求刑。
一方、弁護側は過失運転致死の適用を求めていた。
大分地裁は「制御困難な高速度」要件を認め、危険運転致死罪を適用して懲役8年を言い渡した。
ただし、「妨害目的」の要件は認めなかった。
被告側は判決を不服として控訴。
検察側も量刑が軽すぎると控訴した。
控訴審の詳細と被告の不出廷
2025年9月29日の福岡高裁での控訴審初公判は、平塚浩司裁判長のもとで約7分で即日結審した。
検察側は新証拠3点を提出し、「妨害目的」の要件を追加主張したが、裁判所はこれを採用せず却下。
弁護側は「直進可能で制御困難ではなかった」とし、過失運転致死の適用を求めた。
注目すべきは被告の不出廷だ。
被告(現在24歳)は公判に姿を現さず、理由は公式に明らかになっていない。
読売新聞によると、被告は一審判決後から控訴趣意書を提出する形で対応しており、出廷義務がない刑事控訴審の性質上、欠席は可能。
ただし、遺族側からは「事件に真摯に向き合っていない」との批判が出ている。
判決は2026年1月22日に言い渡される予定。
判決では一審の危険運転適用が維持されるかが焦点となり、検察の主張が通れば量刑引き上げの可能性がある。
遺族の反応と社会的な影響
公判後、小柳さんの姉・長文恵さん(59歳)は福岡市内で記者会見を開いた。
「被告が出廷しなかったのは残念。事件に真摯に向き合う姿を見られず、自分の人生を人任せにしている印象」と述べ、判決への出席を求めた。
また、事故から5年近く経過したことについて「早く裁判を終えたいが、この事故の記憶を残したい」と語った。
さらに、危険運転致死傷罪の法制審議会での議論に触れ、「速度の数値基準が設けられれば、私たちの苦しみは必要なかった。悪質なものはきちんと裁かれるようになってほしい」と訴えた。
この事故は交通安全意識を高め、危険運転罪の見直しを促している。
法制審議会では飲酒や高速度の数値基準導入が議論されており、大分放送によると、本件のような猛スピード事故の立証ハードルを下げる可能性がある。
検察側は法の厳格適用を、弁護側は過失の度合いを強調している。
今後の展望と提言
判決まで約3カ月。
状況変化があれば、福岡高裁の公式発表や大手メディアで確認を推奨する。
筆者の分析では、被告の不出廷が判決に直接影響しない可能性が高いが、遺族の感情を考慮した量刑判断が期待される。
他メディアでは報じられていない独自視点として、このケースは少年法の適用(被告が当時19歳)と成人法改正の文脈で、若年層の交通犯罪防止教育の重要性を示唆していると考える。
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