
九州大雨災害 続報:死者3人、行方不明者捜索続く 住宅被害1,000棟超
8月10日から11日にかけて九州地方を襲った記録的大雨から4日が経過し、被害の全容が明らかになってきました。
14日現在、死者3人、住宅被害1,156棟が確認されており、福岡県では行方不明者2人の捜索が海上にまで範囲を広げて続けられています。
最新の被害状況(8月14日現在)
人的被害は死者3人、負傷者12人の計15人となっています。
熊本市南区の川で13日に遺体で発見された男性が、行方不明となっていた長田修さん(74歳)と確認されました。
これにより熊本県の死者は3人となりました。
住宅被害は深刻で、県内全体で1,156棟に及んでいます。
内訳は全壊3棟、床上浸水367棟、床下浸水773棟、一部破損13棟となっています。
特に熊本県上天草市では床上浸水214棟、床下浸水184棟、土砂流入52棟の被害が報告されており、県内最多の可能性があります。
行方不明者の捜索状況
福岡県福津市では、10日に西郷川で流された60代の男女2人の捜索が14日も続けられています。
これまで川を中心に行われていた捜索は14日から範囲を拡大し、宗像市の海岸沿いでも警察・消防・海上保安部約60人態勢で実施されています。
捜索に関連して、宗像市沖では13日に成人女性の遺体、14日には成人男性の遺体が相次いで発見されました。
男性は黒色のスニーカー、ベージュ色の靴下、腕時計を着用していました。
海上保安部は、これらの遺体と福津市の行方不明者との関連を含めて身元確認を進めています。
熊本県でも甲佐町で女性1人、熊本市で男性1人の捜索が継続されています。
復旧作業の現状
被災地では厳しい暑さの中、片付け作業が懸命に行われています。
記録的な大雨で多くの車両が水没し、JAF熊本支部には3日間で2,785件の救援要請が寄せられました。
JAFは大阪や広島から職員を派遣し、レッカー車の台数を通常より増やして対応しています。
熊本県の木村敬知事は12日に八代市の被害現場を視察し、激甚災害指定について「速やかに要請していきたい」と述べており、国からの財政支援を受けるための手続きが進められています。
今後の課題
今回の災害では指定避難所自体が浸水被害に遭うという事態も発生し、防災対策の見直しが必要な状況が浮き彫りになりました。
また、高齢化が進む地方での迅速な避難行動の困難さも改めて課題となっています。
気象庁は土砂災害への警戒を引き続き呼びかけており、地盤が緩んだ状態での二次災害防止が重要となっています。
※この記事は気象庁発表、各自治体の公式発表、および報道機関の確認済み情報をもとに2025年8月14日午後8時時点で作成しています。被害状況や捜索情報は関係機関の最新発表に基づいています。
