
千葉県警で前代未聞の事故が発生した。2025年1月13日早朝、成田署地域課の警部補(60)が出勤中に起こした交通事故は、警察官としてあるまじき行為として大きな波紋を呼んでいる。
この警部補は制限速度を40キロも超過し、赤信号を無視して交差点に突入。横断歩道を渡っていた70代男性を轟音と共にはね飛ばすという、まさに「危険運転」そのものの行為に及んだのだ。
事故発生の詳細と現場状況
発生日時・場所
- 発生日時:2025年1月13日(月)午前6時50分頃
- 発生場所:千葉県富里市中沢の交差点
- 天候・道路状況:朝の通勤ラッシュ時間帯
事故の瞬間
警部補は軽乗用車で出勤途中、指定速度40キロを大幅に上回る速度で走行。
交差点手前で信号が赤に変わったにも関わらず、減速することなくそのまま交差点に侵入した。
その瞬間、横断歩道を歩いていた70代男性と激突。
男性は路上に投げ出され、外傷性くも膜下出血などの重篤な傷害を負うことになった。
被害者の深刻な状況
最も心が痛むのは被害者の現状である。
はねられた70代男性は事故から約7か月が経過した現在も意識不明の重体で入院を続けている。
家族にとってこの7か月間がどれほど辛いものか、想像に難くない。
一瞬の判断ミスが、一人の人生、そして家族の生活を根底から覆してしまったのだ。
警部補の驚くべき供述内容
事故直後の供述
警部補は現行犯逮捕された際、**「信号が赤色に変わった直後で、いけるだろうと思った」**と供述。
この発言は、交通取締りを行う立場の警察官としては信じがたいものだった。
追加の供述
さらに調べが進むと、**「交通法規を軽視していた。急いでいたので直進してしまった」**という供述も明らかになった。
41年間という長い警察官人生の中で培われるべき交通安全意識は、一体どこに消えてしまったのだろうか。
捜査の進展と法的責任
容疑の変更
当初は**自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)**で現行犯逮捕された警部補だが、捜査が進むにつれて事態の深刻さが判明。
目撃者の証言やドライブレコーダー映像などの証拠から、現在は同法違反(危険運転致傷)容疑で在宅捜査が継続されている。
これは、単なる過失ではなく「危険運転」として立件される可能性が高いことを意味する。
危険運転致傷の重要性
危険運転致傷罪は過失運転致傷罪よりもはるかに重い罪であり、最大15年以下の懲役が科される可能性がある。
警察官という職にありながら、市民を危険にさらした責任は極めて重大だ。
千葉県警の処分と対応
懲戒処分の内容
千葉県警は2025年8月29日、この警部補に対し停職6か月の懲戒処分を下した。
しかし警部補は同日付で依願退職しており、実質的には退職という形で責任を取ることとなった。
県警幹部のコメント
有賀隆首席監察官は記者会見で、「事故の悪質性、結果の重大性から重い処分を下した。被害者、関係者に深くおわび申し上げる」と謝罪。
組織としての信頼回復には、まだまだ長い時間が必要だろう。
この事件が問いかけるもの
警察官の交通安全意識
41年間の警察官歴を持つベテランがなぜこのような事故を起こしたのか。
日頃から交通取締りや安全指導を行う立場にありながら、自身が最も基本的な交通ルールを破ってしまったという事実は重い。
組織の信頼への影響
市民の安全を守るべき警察官が市民を危険にさらすという、本末転倒な事態。
千葉県警全体の信頼性にも大きな影響を与えかねない深刻な問題だ。
まとめ:責任の重さと今後の課題
今回の事件は単なる交通事故を超えた、警察組織全体の問題を浮き彫りにした。
- 被害者の一日も早い回復を祈るとともに
- 警察官一人ひとりの交通安全意識の再点検
- 組織全体での再発防止策の徹底
これらが急務であることは言うまでもない。
市民の信頼回復への道のりは決して平坦ではないが、真摯な取り組みが求められている。
この記事は、読売新聞・千葉日報などの公式報道をもとに、事実確認を行った上で執筆しています。最新の捜査状況については、各報道機関の続報をご確認ください。