
時事通信調査の概要
2025年8月14日に発表された時事通信の世論調査によると、石破内閣の支持率は27.3%と前月比6.5ポイント上昇したとされる。
同時に不支持率は49.6%と5.4ポイント減少し、参院選大敗後としては意外な回復を見せているということになる。
調査は8月8日から11日にかけて全国18歳以上の2000人を対象に個別面接方式で実施され、有効回収率は56.9%だったとのこと。
首相辞任論の世論動向
参院選結果を受けた石破首相の進退について、「辞任すべきでない」が39.9%、「辞任すべき」が36.9%となり、辞任反対がやや上回る結果となったという。
特に注目すべきは自民党支持層の反応で、65.9%が辞任に反対し、賛成は24.6%にとどまったという。
これは党内で退陣論が噴出している状況とは対照的な結果となっている。
他社調査との比較
同時期の他の報道機関による調査結果と比較すると:
- NHK(8月12日発表): 支持率38%(7ポイント上昇)
- TBS/JNN: 支持率36.8%(4.0ポイント上昇)
- FNN(7月末): 支持率35%(辞任すべき47.7%、辞任不要44%)
各社とも支持率上昇傾向を示している一方で、首相進退論については調査によって結果が分かれている状況が確認できる。
政党支持率の変化
今回の調査で特筆すべきは、参政党が7.6%の支持を獲得し、初めて野党第一党となった点である。
政党支持率の詳細は以下の通り:
- 自民党:15.7%(0.7ポイント減)
- 参政党:7.6%(野党トップ)
- 国民民主党:6.8%
- 立憲民主党:5.5%
- 公明党:3.7%
支持政党なしは50.0%と、依然として半数を占めている。
支持・不支持の理由
内閣支持の理由として最も多かったのは**「他に適当な人がいない」が13.6%**で、「首相を信頼する」8.3%、
「誰でも同じ」4.3%が続いた。
一方、不支持の理由では**「期待が持てない」が26.9%**でトップ、
「首相を信頼できない」18.9%、「印象が悪い」18.1%となっている。
ヤフーコメント欄の反応
ヤフーニュースのコメント欄では、世論調査結果とは対照的に石破内閣に批判的な意見が圧倒的多数を占めている。
主なコメントとその反響は以下の通り:
調査の信頼性への疑問では、「調査の方法など詳細がないので何とも言えませんが、結果はわれわれの肌感覚とは大分違う」とするコメントが1.5万件の共感を獲得した。
石破首相の党内支持に対する疑問として、「本当に石破氏が自民支持層にそれだけ支持されているなら、総裁選を再度行えば党員票で圧倒的に票を取って一発再選される」というコメントが1.1万件の共感を集めている。
メディア報道への批判では、「支持率が上がったとオールドメディアは喜んでいますが、未だに支持しない人が倍近い数いることをどうしてきちんと報道しないのでしょうか」という意見に7,107件の共感が寄せられた。
選挙結果の重視を求める「世論調査よりも国政選挙による民意を尊重すべきです」というコメントは4,429件の共感を得ている。
一方で、世代間格差を指摘する意見もあり、「40代ぐらいまでは辞任すべきが多数で、若い世代ほどその率が高いのに対し、60代以上では辞任しなくて良いが多数派」という分析コメントも見られる。
コメント欄全体の傾向として、世論調査結果への懐疑的な見方と石破政権への批判的な意見が数千から万単位の共感を集めており、調査結果と一般市民の反応に大きな乖離が見られる状況となっている。
分析と今後の見通し
今回の調査結果について、政治アナリストからは**「首相プレミアム」効果**が指摘されている。
これは内閣支持率が与党支持率を上回る現象で、石破政権では政権発足後一貫してこの傾向が続いている。
ただし、党内では総裁選前倒し論が依然として根強く、時事通信の世論調査の結果と党内情勢には乖離が見られる状況となっている。
次期首相への期待では、全体では高市早苗氏が15.9%でトップだが、自民支持層に限ると石破首相が24.6%で首位を維持している。
注意事項: この記事は2025年8月14日時点の各報道機関の公式発表および世論調査結果に基づいて作成されています。政治情勢は日々変化するため、最新の動向については各報道機関の続報をご確認ください。
