日本航空で、またしてもパイロットの飲酒問題が浮上しました。
2025年8月、米ハワイ・ホノルルに滞在中だった国際線機長が、出発予定日の朝にアルコール検査で飲酒が判明。
本人が申告したことで事態は明るみに出ました。
国土交通省が9月10日、日航に対して厳重注意を実施したほか、同社は飲酒リスクが高いと判断したパイロット4人を乗務から外す異例の対応を発表。
安全性への懸念が一気に高まっています。

事件の発生日時と場所
- 発生日:2025年8月27日(現地時間)
- 判明日:2025年8月28日(現地時間)
- 発表日:2025年9月10日(日本時間)
- 場所:米ハワイ州ホノルル(日本航空国際線機長滞在ホテル周辺)
事件の経緯と社内規定違反
ホノルルで国際線機長がビール3本を飲酒。
翌日のホノルル発中部国際空港行き便に乗務予定でしたが、出発当日の自主アルコール検査で飲酒が検知。
本人が会社に申告したことで事態は発覚します。
この行動は日本航空の社内規定に明らかに抵触するもの。
2024年末にはオーストラリア・メルボルンでも同様の問題があり、再発防止策が求められていた矢先の出来事です。
国土交通省は、飲酒管理が不十分だったと指摘し、9月30日までの再発防止策報告を指示しました。
日航のトップはどう受け止めたか
鳥取三津子社長は9月10日、記者会見で「極めて重く受け止めています。
根本的な再発防止策を作ります」と謝罪。問題の機長は近く懲戒解雇とする方針も明らかにしています。
また、健康診断データから飲酒リスクが高いと判断された4人を乗務から外す対応も発表。
運航への影響はないとのことですが、パイロット不足が続く中での異例の措置です。
海外滞在先でのアルコール検査の強化も進める方針だとか。
国土交通省の厳しい指摘
国土交通省は「飲酒に関する管理監督が十分だったとは言えない」と、日航の管理体制に強い懸念を示しました。
すでに業務改善勧告を受けていたにもかかわらず、再度の不祥事となったことで、より厳しい指導が行われています。
今後の見通しと業界の課題
日航は今後、根本的な再発防止策の策定を進めるとしていますが、社内管理体制の抜本的な見直しが求められそうです。
社外監査や追加点検の強化も検討されており、より透明性の高い運営が期待されます。
航空業界全体では、パイロットの飲酒問題が国際的に注目されています。
日本でも2018年以降、全日空や日本航空で類似の事案が発生し、法律の罰則強化も行われてきました。
国際線パイロットのストレス管理や海外滞在中の飲酒管理体制は、業界全体の課題です。
この記事は、2025年9月10日時点の読売新聞オンライン、国土交通省、日本航空の公式発表をもとに作成しています。事実関係は大手メディアで複数確認済みです。推測や未確認情報は一切含みません。最新の動向は、各公式情報源でご確認ください。