長野県中野市で2023年5月に発生した4人殺害事件で、ついに検察側が死刑を求刑しました。
青木政憲被告(34)による住民2名と警察官2名への殺害事件は「他に類を見ない悪質な事案」として厳しい判断が下されることになりました。
事件から2年あまりが経過し、遺族や地域住民が注視する中、裁判員裁判の行方が注目されています。


事実整理
基本情報
- 事件発生日時:2023年5月25日夕方
- 場所:長野県中野市
- 被告:青木政憲(34歳、農業、同市在住)
- 被害者:計4名
- 竹内靖子さん(当時70歳)
- 村上幸枝さん(当時66歳)
- 池内卓夫警部(当時61歳、県警中野署地域課)
- 玉井良樹警視(当時46歳、県警中野署地域課)
- 裁判進行:2025年9月24日、長野地裁で検察側が死刑求刑
- 争点:刑事責任能力の程度
事件の発生状況
2023年5月25日夕方、長野県中野市で衝撃的な事件が発生しました。
農業を営む青木政憲被告(34)が自宅前を通りかかった竹内靖子さん(当時70歳)と村上幸枝さん(当時66歳)をナイフで殺害。
その後、通報を受けて現場に駆けつけた県警中野署地域課の池内卓夫警部(当時61歳)と玉井良樹警視(当時46歳)を猟銃やナイフで殺害したとされています。
裁判の経緯と争点
長野地裁(坂田正史裁判長)で行われている裁判員裁判では、刑事責任能力の程度が最大の争点となっています。
検察側は青木被告に完全責任能力があったと主張する一方、弁護側は心神耗弱の状態だったと主張し、真っ向から対立しています。
検察側の求刑内容
2025年9月24日の公判で、検察側は論告において「4人の尊い命を奪い、結果は重大。他に類を見ない悪質な事案だ」として死刑を求刑しました。
被害者には一般住民2名と職務中の警察官2名が含まれており、社会への影響も甚大であることが強調されています。
背景説明
この事件は、地方都市における安全神話を根底から覆す衝撃的な出来事でした。
長野県中野市は人口約4万3千人の静かな農業地域で、このような無差別的な殺傷事件は前例がありません。
特に、通りかかった住民を襲った後、駆けつけた警察官まで殺害するという手口は極めて稀で、地域住民の不安は深刻でした。
近年、全国的に見ても猟銃を使った殺傷事件は減少傾向にありましたが、本事件は銃刀法の運用や精神的な問題を抱える者への支援体制について改めて議論を呼んでいます。
今後の見通し
裁判員裁判では今後、弁護側の最終弁論が行われ、判決が言い渡される予定です。
刑事責任能力の認定が焦点となる中、精神鑑定の結果や犯行時の状況が詳しく検討されることになります。
死刑求刑に対する判決の行方は、類似事件の判例にも大きな影響を与える可能性があります。
注意書き
この記事は、読売新聞などの報道機関による公式発表をもとに作成しており、事実確認を行った上で執筆しています。裁判は現在進行中のため、最新の動向については公式情報源での確認をお勧めします。推測や分析部分は明確に区別し、確定していない情報については適切に注釈を付けています。
