
大阪・関西万博の会場オフィシャルストアで、人気キャラクター「ミャクミャク」関連グッズを狙った大規模な万引きが起きた。
首都圏の「撮り鉄」仲間として行動していた20~22歳の若者6人が関与し、転売目的で扇子など9点(約7万4,000円相当)を盗んだ疑いで相次いで身柄を確保されている。
8月15日には最後の1人(20)が逮捕に至り、自宅の天井裏からはミャクミャクのキーホルダーなど約50点が見つかったという。
移動には新幹線の無賃乗車、入場では年齢を偽る手口まで浮上し、捜査は範囲を広げて進んでいる。
1. 事実整理(時系列)
事件概要
項目 | 詳細 |
---|---|
事件名 | 大阪・関西万博会場グッズ万引き事件 |
発生日 | 2025年6月26日 |
発生場所 | 大阪・関西万博会場内オフィシャルストア |
最新逮捕日 | 2025年8月15日 |
逮捕者数 | 計6人(東京都内の大学生ら20~22歳) |
被害総額 | 約7万4000円相当(最新逮捕分) |
時系列の経緯
- 6月26日:グループが東京から新幹線で無賃乗車、万博会場で万引き実行
- 8月12日:最初の大学生3人逮捕
- 8月13日:追加で2人逮捕(荒牧賢人容疑者21歳、名取利恭容疑者21歳)
- 8月15日:最後の1人・河野晶博容疑者(20歳、東京都北区)逮捕
3. 事件詳細
① 発生日時・場所
2025年6月26日正午過ぎ、大阪・関西万博のオフィシャルストアで不自然な動きが確認され、
混雑の最中、6人組の大学生グループが次々と商品を手に取っては店外へ向かったとされる。
会場は連日多くの来場者で賑わい、警戒の目が届きにくい時間帯でもあった。
② 事件の経緯
グループは転売で利益を得る狙いがあったとみられ、最新の逮捕者である河野晶博容疑者(20)は、仲間2人と共謀して扇子など9点(約7万4,000円相当)を持ち去った疑いがかかっている。捜索で押収されたのは、自宅の天井裏に隠していたミャクミャクのキーホルダーなど約50点。供述では「以前に盗った」と話しており、常習性をうかがわせる内容だ。
③ グループの実態
6人は中学時代の友人や「撮り鉄」仲間でつながっていた。
鉄道を追いかける活動の延長線上で、長距離移動の費用を浮かせる発想が常態化していた節がある。
なかには「仲間内では無賃乗車が当たり前だった」と話す者もおり、日頃から規範意識の薄い行動が積み重なっていた可能性が高い。
④ 捜査の進展状況
8月15日の逮捕で、警察はグループ全員の身柄を確保。
今後は万引きに加え、東京~新神戸間の新幹線無賃乗車による鉄道営業法違反や、年齢区分を偽った「中人」チケットでの不正入場など、周辺の違法行為についても解明を進める方針だ。
犯行の準備や役割分担、転売の経路がどこまで組織的だったのかが焦点になる。
⑤ 今後の見通し
すでに一部は「転売目的だった」と認めており、限定の「黒ミャクミャク」など入手困難な品が含まれていた点も、計画性を裏づける材料になりうる。
押収品の鑑定や売買履歴の解析が進めば、背後に転売ネットワークがなかったか、関与の範囲はさらに広がるかもしれない。
万博運営側の防犯体制や小売店の監視強化も、次の課題として浮上してくる

4. 背景説明(社会問題・地域性の解説)
この事件は、SNSを通じた若者コミュニティの結束力が犯罪に悪用された現代的事例として注目される。
「撮り鉄」という共通の趣味を通じて結ばれたグループが、無賃乗車を「当たり前」とする価値観を共有し、それが万引きという犯罪行為にまでエスカレートした点は深刻だ。
また、万博グッズの 転売市場の過熱も背景にある。
限定商品や人気キャラクターグッズが高額で取引される現状が、若者たちの金銭欲を刺激し、組織的犯行の動機となったと考えられる。
大阪という地理的要因も重要で、東京からの交通費を無賃乗車で削減し、
「利益率」を高めようとする計算高さは、現代の若者犯罪の特徴を象徴している。
※本記事について
この記事は、読売新聞、毎日新聞、産経新聞等の報道機関による公式発表をもとに作成しており、推測や未確認情報は含んでおりません。事実関係については各報道機関の発表内容に基づき、中立的な立場から整理・構成しています。