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台湾と中国の歴史的関係をわかりやすく解説!高市首相の台湾有事発言の背景を元歴史教師が時系列で分析

こんにちは、なおじです。

「台湾と中国って、何が違うの?」

高市早苗首相が「台湾有事は存立危機事態になり得る」と答弁したニュースを見て、こんな疑問を持ちませんでしたか?

なぜ台湾有事が日本にとって重大な問題なのか。

その答えは、台湾と中国の歴史的関係にあるんです。

元社会科教師として35年間、日本史・世界史を教えてきた私が、中学生でもわかるように解説します。

高市首相とC国

この記事でわかること

  • 台湾と中国の歴史的関係
  • なぜ台湾と中国が対立しているのか
  • 「一つの中国」とは何か
  • 日本と台湾の歴史的つながり
  • 高市首相の発言の歴史的背景

それでは、台湾の歴史を時系列でわかりやすく見ていきましょう。

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目次

台湾の歴史を時系列でわかりやすく解説

台湾の歴史は、実はとても複雑なんです。

何度も支配者が変わってきました。

先住民の時代(~17世紀)

台湾には、もともと先住民族が暮らしていました。

現在でも16の民族が公式に認められています。

彼らは独自の文化と言語を持ち、数千年にわたって台湾で生活してきたんです。

オランダ統治時代(1624~1662年)

17世紀、オランダ東インド会社が台湾南部を統治しました。

この時代、台湾は東アジア貿易の拠点として発展したんです。

鄭成功の時代(1662~1683年)

明朝の遺臣・鄭成功がオランダを追い出し、台湾を拠点としました。

この時代、台湾は「反清復明」の最後の砦となったんです。

教師時代、この鄭成功の話をすると、生徒たちは目を輝かせて聞いていました。

歴史上の英雄って、やっぱり魅力的ですよね。

清朝統治時代(1683~1895年)

清朝が台湾を支配しました。

しかし、清朝は台湾を「化外の地」(文明の及ばない土地)とみなし、あまり重視していなかったのです。

日本統治時代(1895~1945年)

日清戦争の結果、台湾は日本に割譲されました。

日本は50年間、台湾を統治したんです。

この時代、日本はインフラ整備、教育制度の導入、産業の近代化を進めました。

この日本統治時代が、現在の台湾の「親日」感情の背景になっているんですよね。

中華民国時代(1945年~現在)

1945年、日本の敗戦により、台湾は中華民国(国民党政権)に接収されました。

そして、1949年の国共内戦で敗れた国民党が台湾に逃れてきたことで、台湾と中国の「分断」が始まったんです。

なぜ台湾と中国が分かれたのか|国共内戦の影響

ここが最も重要なポイントです。

1949年:国共内戦の終結

1945年から1949年にかけて、中国では国民党共産党が内戦を繰り広げました。

結果は、共産党の勝利。

  • 毛沢東の共産党:中国大陸で「中華人民共和国」を建国
  • 蒋介石の国民党:台湾に逃れて「中華民国」を維持

身近な例えで理解する

日本で例えるなら、こんな感じです。

関ヶ原の戦いで敗れた西軍が沖縄に逃げて、「こっちが本当の日本の政権だ!」と主張し続けるようなもの。

そして70年以上経った今も、その状態が続いているんです。

「二つの中国」状態

この結果、実質的に世界には「二つの中国」が存在することになりました。

中国共産党は、決してそれを認めませんがね。

  • 中華人民共和国(中国):人口14億人、国連常任理事国
  • 中華民国(台湾):人口2,300万人、国連未加盟

両方とも「自分こそが正統な中国政府だ」と主張しているんです。

「一つの中国」とは何か|わかりやすく解説

ここで登場するのが「一つの中国」という考え方です。

中国の主張

中国(中華人民共和国)は、こう主張しています。

「世界に中国は一つだけ。台湾は中国の一部。いずれ統一する」

中国にとって、台湾は「失われた領土」なんです。

台湾の主張

一方、台湾(中華民国)の主張は複雑です。

  • かつての主張:「我々こそが正統な中国政府だ」
  • 現在の主張:「台湾は事実上の独立国家だ」

特に若い世代は、「自分たちは台湾人であって中国人ではない」と考えています。

国際社会の曖昧な立場

国際社会は、この問題に明確な答えを出していません。

多くの国が「一つの中国」を「理解し、尊重する」という曖昧な表現を使っているんです。

日本の立場

日本も同様です。

1972年の日中共同声明で、「中華人民共和国政府が中国の唯一の合法政府である」ことを承認しました。

ただし、台湾については「理解し、尊重する」という表現にとどめています。

つまり、台湾を「国」として認めていないけど、「中国の一部」とも明言していない、という状態です。

この微妙なバランスが、日本外交の知恵なんですよ。

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