こんにちは、なおじです。
「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」という言葉が、2025年の新語・流行語大賞を受賞しました。
発言の主は高市早苗内閣総理大臣です。
この発言をめぐって「働き方改革に逆行する」という批判が起きました。
しかし、そこには重大な誤解があります。
国会議員と一般労働者は、法的根拠が全く異なるのです。
今日は元社会科教師の視点で、報道されなかった核心的論点を解説していきます。

この記事でわかること
- 2025年流行語大賞「働いて働いて…」受賞の経緯と16年ぶりの首相受賞という異例性
- 国会議員と一般労働者の「働く」ことの法的根拠の決定的な違い
- 高市首相の発言の真意は「議員自身への覚悟」であり一般国民への強制ではないこと
- この違いを報じないメディアの片手落ちな報道姿勢
- 元教師が見る「責任ある立場の人間」が持つべき覚悟と勤労観
2025年流行語大賞「働いて働いて」受賞の経緯

12月1日発表の年間大賞受賞
2025年12月1日、「現代用語の基礎知識選 2025T&D保険グループ新語・流行語大賞」が発表されました。
年間大賞に選ばれたのは、高市早苗首相が発した「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」というフレーズです。
この言葉は、10月に高市氏が自民党総裁に選出された際の勝利演説で使われました。
「国内・外交、問題は山積み。どれも油断は許されない」と前置きしたうえで、こう述べたのです。
「働いて働いて働いて働いて働きながらも、人を活かし自分を伸ばす、高市流『シン・ワークライフバランス』で、強靭で幸福な日本をつくっていこうではありませんか」
選考委員は「ここのところとんと聞かなくなった気合の入った物言いに、働き方改革推進に取り組む経済界はド肝を抜かれた」と評しています。
16年ぶりの首相受賞と賛否両論
首相の年間大賞受賞は、2009年の鳩山由紀夫元首相の「政権交代」以来、16年ぶりのことです。
しかしこの受賞は、激しい賛否両論を巻き起こしました。
過労死遺族らが抗議し、一部メディアが「法律を軽視」と批判したのです。
高市首相自身も受賞後のコメントで「働きすぎを奨励する意図はない」と説明しています。
しかし批判の多くは、重大な前提を見落としています。
それが「国会議員と一般労働者の法的根拠の違い」です。
国会議員と一般労働者の「働く」ことの法的根拠の決定的な違い

労働基準法は国会議員に適用されない
ここが最も重要な論点です。
国会議員には労働基準法が適用されません。
一般の会社員なら「1日8時間」「週40時間」など、働く時間の上限が法律で決められています。
これは労働者の健康と生活を守るための労働基準法です。
しかし国会議員は「会社に雇われて働く人」ではなく、「国民に選ばれて国を動かす人」です。
つまり労働者ではなく公職にあたります。
国会議員は国家公務員法上の「特別職国家公務員」に位置づけられ、労働時間・休日・残業・有給休暇といった規定が法律で守られていません。
議員の報酬(歳費)は「歳費法」で定められ、勤務時間は「国会法」で国会の会期や委員会の予定に合わせて決まります。
結論として、議員の働き方は、自分たち(国会)が決めるルールのなかで動いているのです。
👉関連記事:国会議員に労働基準法が適用されない理由を徹底解説
なぜ国会議員は労働基準法の適用外なのか
理由は明確です。
災害・安全保障・外交危機などの緊急事態に、時間外でも対応する責務があるからです。
たとえば大地震が深夜に発生したとき、首相が「今は勤務時間外だから対応しません」などと言うことが起きたら困ります。
北朝鮮によるミサイル発射が早朝に起きたとき、「今日は休日なので出勤できません」という首相がいたら国民は困ります。
第三国に拉致された日本人がいる場合、「時間外です。働けません。」などという首相や国会議員がいたら、なおじなら「真剣にやってください」と思います。
元社会科教師として35年間、憲法や法律を教えてきた立場から言えば、公職と労働者の法的区別は民主主義の基本です。
